METHODOLOGY

調査方法(Methodology)

日本ECリテラシー協会(JEL)は、EC市場に関する議論が印象論に偏ることを避けるため、 調査の設計・回収・集計における前提条件を可能な限り明示し、検証可能性を重視した情報公開を行います。

本ページは、JELが実施する調査の基本方針と手順を示すものです。 個別調査の詳細条件(対象期間、サンプル数、設問等)は各レポートに併記します。

1. サンプル定義(対象の考え方)

JELの調査は、調査テーマに応じて、主に以下のいずれか、または組み合わせにより対象(サンプル)を定義します。

  • 消費者調査:ECでの購買経験を有する個人(年齢層、居住地域、購買頻度等の条件は調査ごとに設定)
  • 事業者調査:ECに関与する事業者(販売者、運営担当者、広告担当者等。事業規模・業種等の条件は調査ごとに設定)
  • 実態・観測型調査:公開情報・公開データ・公開された表示/導線等を対象とする分析(必要に応じて観測範囲を明示)
なお、JELは調査対象の属性(例:年齢、地域、職種等)を取得する場合、分析に必要な範囲に限定し、 個人の特定につながる情報の取得を目的としません。
2. 回収方法(データ取得の基本)

回収方法は調査テーマに応じて選定し、各レポートで明示します。主な回収方法は以下です。

  • アンケート(オンライン/その他):回答者の同意に基づき実施
  • 公開情報の収集:法令・規約・公開ページ等、一般にアクセス可能な情報を対象
  • 記録・観測:対象期間・観測条件・判断基準を定義し、再現可能な形で記録
調査は「特定の企業・個人の評価」ではなく、「市場全体の傾向把握」を目的として設計します。
3. 除外条件(品質担保のための取扱い)

結果の信頼性を損なう可能性が高いデータについては、あらかじめ定めた基準に基づき除外する場合があります。 主な例は以下です(採否は調査ごとに明示)。

  • 矛盾・整合性の欠如(設問間で論理的に成立しない回答等)
  • 極端に短い回答時間など、回答の真正性が疑われるもの
  • 同一人物による重複回答の疑いがあるもの(技術的・運用的に判別可能な範囲)
  • 調査対象条件を満たさない回答(スクリーニング条件の不一致)
除外の有無・基準・件数は、可能な範囲でレポート内に記載します。
4. 集計手順(可視化の方針)

JELは、結論の恣意性を避けるため、集計における手順と前提を明示し、可能な範囲で再現可能な形に整理します。

  • 基本集計:回答比率、平均/中央値等(テーマに応じて)
  • クロス集計:属性(年齢層、経験年数、事業規模等)による比較(実施する場合は条件を明記)
  • 指標化(Index化):複数設問を統合する場合、計算式・重み付け・スコア範囲を明示
  • 自由記述:分類軸(カテゴリ)を定義し、要約方法を明記
5. 誤差・限界の扱い(読み方の注意)

調査結果は、調査設計・回収方法・サンプル構成により、一定の限界や誤差を含みます。JELは、結果を過度に一般化しないため、 各レポートで以下を明示します。

  • サンプル数(n)と対象条件
  • 回収方法(回答者の母集団を完全に代表しない可能性)
  • 設問設計による影響(言い回し・選択肢の構造によるバイアス)
  • 時点性(調査時点の状況に依存する可能性)
必要に応じて、統計的な誤差(概算の誤差幅等)を併記する場合があります。
ただし、誤差の扱いは調査手法に依存するため、画一的な数値を恒常的に提示するのではなく、 各レポートで適切な注記を行います。
6. 透明性の原則(公開範囲)

JELは、調査の再現性と検証可能性を担保するため、各レポートで原則として以下を公開します。

  • 調査概要(目的、対象、期間、n、回収方法、除外条件の有無)
  • 主要設問の構造(可能な範囲で設問文・選択肢)
  • 集計の前提(指標化・分類方法等)
一方で、個人情報や第三者の権利侵害につながる情報は公開しません。