JEL PUBLIC INFORMATION GUIDE
その商品画像、本物の証拠ではない。
画像・文言流用型の悪質通販サイト対策ガイド
公開日:2026-10-21
分類:対策ガイド
種別:公的情報整理
対象:ネット通販利用者
一般社団法人 日本ECリテラシー協会は、ネット通販に関する生活者の判断力向上を目的に、国民生活センター、消費者庁、警察庁等が公表している注意喚起情報をもとに、フリマサイト等の画像・文言を流用した悪質通販サイトへの対策ポイントを整理しました。
本ガイドの位置づけ:
本ガイドは、特定機関の監修・認定・推薦を受けたものではありません。公的機関・関連機関が公開している情報を参照し、日本ECリテラシー協会が生活者向けに再整理したものです。
JELの問題提起:
ネット通販では、商品画像がきれいで、説明文が具体的であるほど、利用者は安心しやすくなります。
しかし、その画像や説明文が他サイトから流用されたものであれば、見た目の自然さは安全性の根拠になりません。
JELの整理:
画像・文言流用型の悪質通販サイトの問題は、「見た目が自然であること」と「販売サイトが信頼できること」が一致しない点にあります。
商品画像、商品説明、レビュー風の文章、配送説明などが自然に見えても、それらが他サイトから流用されたものであれば、安全性の根拠にはなりません。
この記事でわかること
- 画像や商品説明が自然でも安心できない理由
- フリマサイト等の画像・文言流用型サイトで注意すべき特徴
- 商品画像だけで判断しないための確認ポイント
- 購入前に確認すべき販売会社情報・価格・支払い方法
- 注文後・被害後に保存すべき情報と相談先
本ガイドの活用場面
- 検索やSNS広告で見つけた通販サイトを初めて利用するとき
- フリマサイト風の商品画像や説明文が掲載されているとき
- 「新品未開封」「美品」「神経質な方はご遠慮ください」などの表現を見かけたとき
- 商品画像に統一感がないと感じたとき
- 相場より極端に安い商品を見つけたとき
注意したい表現例:
「新品未開封」「美品」「神経質な方はご遠慮ください」「〇〇様専用」「使用感は少ないと思います」など、個人売買で見られる表現が一般通販サイトの商品説明に混ざっている場合は、慎重に確認してください。
中立的な前提:
商品画像や商品説明が流用されているかどうかは、利用者が外見だけで断定できるものではありません。
本ガイドは、個別サイトの真偽を判定するものではなく、購入前・注文前・被害後に確認すべき行動を整理するものです。
JEL CONCEPT
見た目信頼リスク
画像や説明文の自然さだけで、安全な通販サイトだと判断してしまうリスク
STEP 01
購入前に確認する
画像、文言、価格、販売会社情報、支払い方法を確認
STEP 02
注文前に保存する
最終確認画面、URL、会社情報、返品条件を保存
STEP 03
被害後に記録・相談する
注文履歴、決済履歴、画面、連絡記録を保存し相談
本ガイドの目的
ネット通販では、商品画像や商品説明が自然に見えると、利用者はそのサイトを本物らしい、信頼できそうだと感じやすくなります。
しかし、商品画像や商品説明は他サイトから流用される場合があり、見た目の自然さだけでは安全性を判断できません。
国民生活センターは、悪質通販サイト情報の中に、フリマサイト等の他サイトの画像や文言を流用しているサイトが含まれているとして注意喚起しています。
また、注文確定前に最終確認画面等の表示を保存すること、商品が届かない等のトラブル時には決済関連事業者や消費生活センター等に相談することを案内しています。
1. 購入前に確認する
画像や説明文だけで判断せず、販売会社情報、価格、支払い方法を確認します。
2. 注文前に保存する
最終確認画面、商品ページ、URL、返品条件、販売会社情報を保存します。
3. 被害後に記録・相談する
決済履歴ややり取りを保存し、決済関連事業者、消費生活センター、警察等への相談を検討します。
1. 画像・文言流用型の悪質通販サイトとは
画像・文言流用型の悪質通販サイトとは、他サイトに掲載されている商品画像や商品説明、フリマサイト等の出品文を流用し、あたかも正規の通販サイトであるかのように見せるサイトです。
利用者から見ると、商品写真が自然で、説明文も具体的に見えるため、本物の商品を販売しているサイトのように感じやすい特徴があります。
しかし、商品画像や商品説明が掲載されていることは、販売者が実際に商品を保有していることや、正規に販売していることを保証するものではありません。
消費者庁も、正規ECサイトの商号やデザイン、商品写真等を無断でコピーしたサイトによる被害について注意喚起しています。
JELでは、このような見た目の自然さにより信頼してしまうリスクを「見た目信頼リスク」として整理します。
2. なぜ画像・文言流用型サイトは見分けにくいのか
2-1. 商品画像が自然に見える
悪質通販サイトでは、他サイトの商品画像を流用することで、商品ページを自然に見せる場合があります。
写真がきれいであること、複数枚の画像があること、実物写真のように見えることは、安全性の根拠にはなりません。
2-2. 商品説明が具体的に見える
商品説明が具体的であるほど、利用者は安心しやすくなります。
しかし、説明文が他サイトから流用されている場合、販売サイト自身が商品を確認して記載しているとは限りません。
2-3. フリマサイト特有の文言が混ざる
フリマサイト等から流用された文章には、通常の通販サイトでは不自然な表現が含まれる場合があります。
たとえば、「新品未開封」「美品」「使用感は少ないと思います」「神経質な方はご遠慮ください」「〇〇様専用」といった個人売買で見られる表現が、一般の通販サイトの商品説明に混ざっている場合は注意が必要です。
3. 画像・文言流用型サイトで注意したい典型例
3-1. 商品画像に統一感がない
同じサイト内なのに、商品画像の背景、画質、撮影角度、サイズ感が大きく異なる場合は注意が必要です。
他サイトから集めた画像を掲載している可能性があります。
3-2. 商品説明が個人売買のように見える
一般的な通販サイトの商品説明としては不自然な、出品者の主観や個人向けの注意書きが含まれる場合があります。
通販サイトの文章として自然かどうかを確認することが重要です。
3-3. 希少品・限定品が不自然に在庫あり
市場で入手しにくい商品や限定品が、大量に在庫ありとして表示されている場合は慎重に確認する必要があります。
消費者庁も、限定品などの希少性の高い商品を格安で販売するかのように装った偽の通販サイトについて注意喚起しています。
3-4. 支払い方法が不自然
銀行振込のみ、個人名義口座、コード決済の送金機能、通常の通販決済として不自然な支払い方法が案内される場合は注意が必要です。
4. JEL版:画像・文言流用型サイトの3段階チェック
STEP 1. 購入前チェック
商品画像や商品説明が自然でも、それだけで安全と判断せず、複数の観点から確認します。
1. 画像だけで判断しない
- 商品画像がきれいという理由だけで安全と判断しない
- 実物写真に見えることを安全性の根拠にしない
- 複数枚の画像があるだけで信頼しない
- 画像の背景や画質に統一感があるか確認する
2. 商品説明に個人売買風の表現がないか見る
- 「新品未開封」
- 「美品」
- 「神経質な方はご遠慮ください」
- 「〇〇様専用」
- 「使用感は少ないと思います」
3. 販売会社情報を確認する
- 販売会社名があるか
- 住所が記載されているか
- 電話番号があるか
- 特定商取引法に基づく表記があるか
4. 価格と在庫表示を確認する
- 相場より極端に安くないか
- 希少品なのに在庫が豊富すぎないか
- 限定品が大量に販売されていないか
5. 支払い方法を確認する
- 銀行振込のみになっていないか
- 個人名義口座への振込ではないか
- コード決済の送金機能を求められていないか
- 通常の決済方法が選べるか
STEP 2. 注文前チェック
注文確定前には、後から確認できるよう、画面やURLを保存します。
1. 最終確認画面を保存する
2. URLを保存する
- 商品ページのURL
- 会社概要ページのURL
- 特定商取引法に基づく表記ページのURL
3. 注文前に一度検索する
4. 迷ったら注文確定しない
画像や説明文は自然でも、販売会社情報や支払い方法に不安がある場合は、注文確定を避けます。
STEP 3. 被害後チェック
商品が届かない、偽物・粗悪品が届いた、返金に不審な手続を求められたなどの場合は、証拠を保存し、早めに相談します。
1. 証拠を保存する
- 商品ページ
- 注文画面
- 決済画面
- 注文確認メール
- SMSやメール
- URL
- 販売会社情報
- 支払い履歴
2. 決済関連事業者に相談する
商品が届かない等のトラブルに遭った場合は、支払い方法に応じて、クレジットカード会社、決済事業者、金融機関等への相談を検討します。
3. LINE等で返金手続きを求められても対応しない
返金手続のためと言われ、LINE等のSNSメッセージ機能を用いたやり取りを求められても、安易に対応しないことが重要です。
4. 消費生活センター等へ相談する
不安に思った場合やトラブルが生じた場合は、消費生活センター等への相談を検討します。
5. JELが推奨する「5つの基本行動」
1. 商品画像だけで安全と判断しない
商品写真が自然でも、販売者が正規に商品を保有しているとは限りません。
2. 商品説明に個人売買風の表現がないか確認する
通常の通販サイトでは不自然な、フリマサイト風の文言がないか確認します。
3. 販売会社情報と特商法表記を確認する
販売会社名、住所、電話番号、返品条件、支払い方法を確認します。
4. 安すぎる商品は一度止まる
相場より極端に安い商品や希少品の在庫表示は慎重に確認します。
5. 注文前後の画面を保存する
最終確認画面、商品ページ、支払い方法、販売会社情報を保存しておきます。
6. 画像・文言流用型サイトのチェックリスト
購入前
- 商品画像だけで安全と判断していないか
- 商品説明に個人売買風の表現がないか
- 画像の背景や画質に統一感があるか
- 相場より極端に安くないか
- 希少品・限定品が不自然に在庫ありになっていないか
- 販売会社名、住所、電話番号は確認できるか
- 特定商取引法に基づく表記はあるか
- 支払い方法が不自然に限定されていないか
注文前
- 最終確認画面を保存したか
- 商品ページのURLを保存したか
- 販売会社情報を保存したか
- 支払い方法を保存したか
- 返品・返金条件を確認したか
- サイト名・会社名を検索したか
- 不安があるまま注文確定していないか
被害後
- 商品ページのスクリーンショットを保存したか
- 注文確認メールを保存したか
- 決済履歴を保存したか
- 販売サイトとのやり取りを保存したか
- 決済関連事業者に相談したか
- LINE等で返金手続きを求められても対応していないか
- 消費生活センター等への相談を検討したか
7. JELの考察
画像・文言流用型の悪質通販サイトの本質は、「見た目の自然さ」と「取引の安全性」が一致しない点にあります。
生活者は、商品画像が自然で、説明文が具体的で、商品ページが整っていると、無意識に安心してしまうことがあります。
しかし、画像や説明文は他サイトから流用できるため、それだけでは販売者の実在性や商品の正規性を確認できません。
JELでは、画像・文言流用型のリスクを、ネット通販リテラシーにおける「見た目信頼リスク」と整理します。
安全なネット通販利用には、画像や説明文の印象だけでなく、販売会社情報、価格、支払い方法、URL、注文前後の記録を組み合わせて確認する行動が必要です。
- 画像や説明文だけで判断しない
- 販売会社情報と特商法表記を確認する
- 注文前後の画面を保存する
- 支払い方法に不自然さがないか確認する
- トラブル時は決済関連事業者や消費生活センター等への相談を検討する
8. 参考にした主な公開情報
本ガイドは、以下の公開情報を参照し、JELが生活者向けに整理したものです。
9. 免責・注意事項
本ガイドは、ネット通販利用時の注意点を生活者向けに整理した一般的な情報提供です。
- 個別事案について、詐欺被害の認定、法的判断、返金可能性、紛争解決の見通しを示すものではありません。
- 被害に遭った可能性がある場合は、状況に応じて、決済関連事業者、消費生活センター、警察等へ早めに相談してください。
- 本ガイドは、国民生活センター、消費者庁、警察庁、その他公的機関・関連機関の監修・認定・推薦を受けたものではありません。
- 本ガイドは、公開情報をもとにJELが独自に整理したものです。
お問い合わせ:取材・引用確認・図表の高解像度提供は
プレス・取材依頼 よりご連絡ください。